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吉夢通信

吉夢通信

花見月によせて・・・。

2019年04月20日
posted by 吉夢 女将

とうとう平成の世も、あとわずかとなり、

新しい元号 『令和』 良い響きですね。

 

またまた最初はお二方の事になりますが、

天皇皇后両陛下はここに来て、益々お忙しいご様子、

最後のさいごまで、私共国民にご誠実でいらっしゃいます。

天皇陛下は、

「私は、あなたと結婚できて、本当に幸せだった」と、

最近、皇后さまによく話されると。

「あなたもそうだといいんだけど」と、おっしゃられる・・とか。

仲睦まじいお姿を、マスコミを通じて何度となく拝見させて頂き、

お互いに、差し上げるとしたら、努力賞、感謝状と、

ユーモアを交えながらお話なさるお姿に、

見ているだけで、私共は、どんなに幸せを頂けた事でしょう。

あのようなご夫婦には、中々なれるものではございません。

先日、「私には何をいただけますか?」と、

社長に聞きましたら、『 忍耐賞 』を下さるそうで、

私は、社長に差し上げるとしたら、『 暴れん坊大賞!!』と、即座に答え、

車の中で、二人で声を上げて笑いました。

知り合って50年、色々な事が沢山ありましたが、人生本当にあっという間です。

 

今月は、初めての10連休を控え、

来週初め全館休業を使い、施設のメンテナンス等々、

また敷布団、掛け布団を新しく致しましたので、入れ替え作業を行います。

先ずは、お客さまの寝心地を一番に、試行錯誤の数か月、

そして働く方の、作業のし易さ、

皆で何度も々、検討を重ね、私も着物のまま、

まるでトドが横になっているかのように、ゴロンと横になったり、

その様な中、やっと商品が形となり、

業者さんには、随分と右往左往させてしまいましたが、

皆さん気持ちよく、こちらの希望を受け入れて下さり、今日に至れました。

 

旅館業は自転車操業と、先代が話していた事、

折にふれ、お伝えしてまいりましたが、

このお宿業、襖を張り替えると、畳の入れ替え、そちらが済むと、他の所がと、

また塩害もあり、他の地域に比べますと、機器や車も余りもたず、

いつもながらの口癖となりますが、お商売はいつも崖っぷちと、思い知らされます。

    

しかし、この世の中にある、どんなお仕事をとりましても、

それぞれの方が、皆大変な思いをされて、

人知れず、みず鳥の水掻きのように、バタバタと身体はもとより、心を揺らしながら、

時には、我が身と問答しながら、

働いていることも忘れてはならないと、考えております。

目まぐるしく忙しいそのような世の中だからこそ、

私共のこのお商売が必要とされ、その存在価値があるというものです。

そして4月より、今までご要望の多かった全室を禁煙とさせて頂きました。

お吸いになられる方は、1階・2階・3階・別亭1階の喫煙室のご利用を、

何卒ご協力の程お願い申し上げます。

 

東大名誉教授の上野千鶴子さんの祝辞が、話題に上がっております。

「・・・・あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。

恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、

そういうひとびとを助ける為に使ってください・・・・。」と言われ、

美智子妃殿下や、渡辺和子女史、緒方貞子さん等に、

大きな影響を与えた、聖心女子大初代学長のマザーブリットも、

「恵まれた環境の貴女達は、社会にそれを還元して行きなさい!」と、学生達に話されたとか。

何も、東大の学生さん方や一握りの人たちだけではなく、

皆がそれぞれの置かれた場所で、

ほんの一筋の光を掲げる、一隅を照らす・・・、言い方もやり方も何でも良いのです、

「私に何かお手伝いできますか?」「何かお困りですか?」と。

私もいつも何処ででもそのように言える、心のゆとりを、

忘れないで過ごしていきたいものと存じます。

 

ピンクの八重桜が黄色のチューリップが美しい季節、

今日も生かされ、許され深い感謝!!

  

 《 自分の感受性くらい 》

 

ぱさぱさに乾いてゆく心を

ひとのせいにはするな

みずから水やりを怠っておいて

 

気難しくなってきたのを

友人のせいにはするな

しなやかさを失ったのはどちらなのか

 

苛立つのを

近親のせいにはするな

なにもかも下手だったのはわたくし

 

初心きえかかるのを

暮らしのせいにはするな

そもそもが ひよわな志しにすぎなかった

 

駄目なことの一切を

時代のせいにはするな

わずかに光る尊厳の放棄

 

自分の感受性くらい

自分で守れ

ばかものよ

      〈 女流詩人 茨木のりこ 〉

 

4月に入り、三女の札幌当時のご友人が、

内閣官房拉致問題対策本部に出向されたと、

そのお知らせメールに、茨木のりこさんの詩に、

パシッと心を叩かれたと・・・あったそうだ。

私も先日、被害者家族の方の、何十年もの葛藤、戦いの、

テレビをタイムリーに見ることが出来、久しぶりに見ながら1人大声で泣いてしまいました。

昔まだまだ若い頃、海辺でカップルが、

神隠しにあったように、居なくなると、聞いた。

そしてそれが、北朝鮮による拉致だと、

また長い月日が経った後に、知らされ、

まさか、こんな不条理な事があって良いのだろうか、

居るところは分っているのに、会えない、手出しできない歯がゆさ、

家族にとっても、近くて一番遠い国になってしまった、北朝鮮。

今の時代に、よその国の子や人を、いとも簡単に盗む行為があって良いのか。

生きて帰ってくるそれだけを待ち続ける家族が居る事を、

平成から令和に、時代は変わろうと、

日本国民はみな、絶対忘れてはいけないし、

風化させてはいけない事柄だと、私もいつも心に強く願っておりました。

拉致被害者の事を、ブログに取り上げて宜しいでしょうか?と、

娘を通してお聞きしたところ、

「私は今、拉致問題を風化させない、国民世論を盛り上げるのが仕事なので、

是非書いてください、家族への批判でなくてエールであればドシドシ、

北朝鮮は、日本のメディアとか世論を気にしているし、拉致が

日本人の関心が高い政治問題だと伝える事はとても大事!!」と、

直ぐに娘に返信下さいました。

 

横田めぐみさんのお母さまは、

『めぐみはきっと北朝鮮で不自由な暮らしをしているだろうから、

帰国したら、北海道の牧場に連れて行って、

自由だよ、って言ってあげたい』と、いう旨の発言をなさっていて、

彼女も、めぐみさんが帰ってきたら、私が北海道の牧場を紹介したい!

(なんならアテンドしたい!)というのが、新たな野望!と言われています。

今日からまた、心にちゃんと水やりをして、拉致被害者支援に向き合っていきたい!と、

娘と同級の彼女の強い思いと、めぐみさんや被害者家族の皆様のご存命中に、

不当に拉致された皆さんが揃って、

北朝鮮から日本の空港のタラップを降りられるのをこの目で見届けるまで、

私達国民皆が、絶対にこの問題を忘れてはならないと思い、祈る者です。