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吉夢通信

吉夢通信

早苗月によせて・・・。

2018年05月25日
posted by 吉夢 女将

山々の青葉若葉の萌える季節となり、

雨上がりの朝は、すがすがしい風が、頬をなでて行きます。

  

ゴールデンウィークも無事に過ぎ、

5月は、母の日・・それに私事ですが、娘や社長の誕生日、結婚記念日など、

グラスを傾ける日が普段の月よりも多く、

メタボのお腹が余計に目立って来ており、来月は社内の健康診断、

笑ってはいられなくなってきております。

  

 

私共の総料理長が厚生労働大臣より頂きました、

『現代の名工』受賞祝賀会に、

社長と共に、出席させて頂いてまいりました。

長年、陰役として支えてこられた、奥様へも、

改めて直接ご挨拶ができる機会を頂戴できまして、

何より有り難い1日でございました。

  

5部屋のリニューアル、それに伴い案内板の変更、

3階の宴会場前のソファも、だいぶくたびれてまいりまして、新しくし、

商売は常に崖っぷち、旅館業は自転車操業と、

先代や会長より伝え聞いておりますが、

私も、身に沁みて感じるようになりました。

母は以前の旅館の建物が、海の上に立ち、その上、木造建築の為、

台風の被害に幾度となくみまわれ、その度に生きた心地がせず、

先代の父に、宿を何度も高台へ移そうと話した折、

冒頭の「商売は常に崖っぷち!」と諭されたそうで、

確かに、太平洋に落ちる夕陽は、値千金、

この場所でしか味わえない絶景でございます。

また、ここを直せば、あちらが傷み始めると・・クルクルと、

お宿業は、とくに新陳代謝が必要な商いと言えます。

  

新人さんも、社会人となり始めてのお給料を手にし、

皆、少しづつ動きも分かり、声も出るようになり、

気持ち良く元気に働いて下さっています。

      

ツバメが今年も戻り、子育て真っ最中、

時折、親ツバメ同士で、縄張り争いでしょうか、

ケンカしながら、活発に飛び回っております。

 

田んぼの苗も青々と、秋の収穫が待たれます。

今日も夕陽はかけがえのない1日を終え、山の中へと沈んでまいります。

先人の歩んだ険しい道をしのびつつ、今日も生かされ深~い感謝!!

  

先日NHKで、田中角栄元総理大臣の特集を目にし、

エリート中のエリート大蔵官僚を前にした「伝説のスピーチ」と呼ばれる

大蔵大臣就任演説が、大変心に残りましたので、ここに記したいと存じます。

『 私が田中角栄であります。

皆さんもご存知の通り、高等小学校卒業であります。

皆さんは全国から集まった天下の秀才、金融、財政の専門家ばかりです。

かく申す私は素人ではありますが、トゲの多い門松を沢山くぐってきており、

いささかの仕事のコツを知っているつもりです。

これから国家のために仕事をしていくことになりますが、

お互いが信頼し合うことが大切だと思います。

したがって今日ただいまから、大臣室の扉はいつでも開けておく。

我と思わん者は、今年入省した若手諸君も遠慮なく大臣室に来てください。

そして、何でも言って欲しい。上司の許可を取る必要はない、

できることはやる。できないことはやらない。

しかし、すべての責任はこのワシが背負う。以上!! 』

初めは軽く見ていたエリート官僚たちも、

新大臣の能力の高さに心酔したのは、言うまでもない事だったと・・。

リーダーすべからくかくあるべし、の名言中の名言、

すべてを受け入れる度量、懐の深さ、責任を負う覚悟、

多くの学びを、私自身も頂いた一夜でございました。