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吉夢通信

吉夢通信一覧 女将

弥生月によせて・・・。

2021年03月27日
posted by 吉夢 女将

我が家では、桃の花、梅の花、桜の花が、一斉に咲き揃い、

小湊では、この時期恒例のひじき狩りも行われ、

里海里山に、春はいっぺんに、やってまいりました。

 

 

このような時期ですが、お陰様で、

4月1日、新たな社員さんを迎え、入社式を執り行います。

  

また、その日に、息子のお嫁さんの、若女将修行も始まります。

初めての業種、初めての接客業、何もかもが初めて尽くしで、

始めは戸惑う事ばかりでしょうが、

「何でもやります!!何でも教えて下さい!!」と、やる気充分、

「有り難いな~!」と、人生のリレーのバトンを渡す相手が、

「貴女で良かった!貴女にめぐり会えて良かった。」と、

初めて大阪で、息子から紹介を受けた時、

不思議と何の違和感も持たず、娘同様に思え、話せた事が忘れられません。

お顔合わせの折、「愛情だけは、たっぷりと育てました。」とお母様。

それが一番、それが何より大切な事だと、只々深くうなずきました。

これから、色々な意味でスタートという方、沢山おられる事と存じます。

私も鬼姑スタート!・・・?

いえいえ、4人タッグを組んで、コロナ対策や、

これから起きる様々な困難にも、立ち向かってまいれます。

今まで長く、社長と二人三脚でしたが、

一気に最強の2人が加わり、4人となりまして、

更にパワーアップして、お客様に、社員さんに心を配り、地域に貢献し、

宿業に専念してまいります。

 

『散る桜 残る桜も 散る桜』とは、良寛和尚の辞世の句、

私も年を重ね、あちこちにガタが来ておりますが、

頂いた今日一日を、真摯に、精一杯生きてまいりたいと願うこの頃、

今日も、大自然の懐で、生かされ、許され大きな感謝!!

 

『明日ありと思う心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは』 親鸞聖人

私達は、とかく「これは、明日にしよう」「明日でいい」と、先送りしてしまって、

機を逃してしまう事が、多々ございます。

 

「明日」は「いつか」になり、「いつか」は「永遠に」と・・ならないとも限りません、

思い立ったが吉日との諺もございます。

社長も良く、気になったことは、スルーしない、

何かのシグナルの事が多いからと、良く言ってます。

お客様の命を預かる宿業は、常にこの感とも言えるアンテナを張り巡らし、

良いことも悪いことも、その日のうちに、処理する事を忘れない、

その目が、アンテナが増えたことは、本当に頼もしいと思えます。

『明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい』とは、

マハトマ・ガンディーの金言。

花は散りますが、その根が確かならば、

やがて新しい花は、また実をつけ、新しい花は咲くのですから・・・。

梅見月によせて・・・。

2021年02月26日
posted by 吉夢 女将

今年もまた、沈丁花の花香る季節がやってまいりました。

コロナワクチンの接種も、医療関係者から始まり、

世間では、賛否両論ございますが、私は、その時期がまいりましたら、

いの一番に、打って頂こうと思っております。

  

2月に入りまして、吉夢通信でも、何度か取り上げさせて頂いた、

日蓮大聖人御降誕800年慶讃大法要に関する、

一連の行事も、滞りなくあい済み、

何事においてもいえますが、物事はその前までが大変重要でして、

800年慶讃となりましたら、何年も前より準備と日本各地に赴き、

話し合いを重ねておられていたのを、存じ上げておりましたので、

高齢の上、御身体を心配されておりましたお貫主様が、

二日間の行事に、車椅子で座られております様子を、遠くから見させて頂き、

私のような者が、大変僭越でございますが、

今日までの様々なご苦労を思い、

無事ここまで、強いご信心と共に、辿り着かれたものと・・・、

ご本堂の隅で、御尊容を拝し、感無量の思いでございました。

 

2月は毎年の事ながら、超にもう一つ付けて超々スピードで、

1か月が過ぎて行きました。

今月から、日本の大学を出られた、中国人の女性スタッフ1名を迎え、只今研修真っ最中。

頑張り屋の、着物も似合いそうな美しい方なので、

6月の衣替えには初着物デビューなるかと・・・、

しかし基本は大切ですので、しっかり学んで頂き、暫らく様子を見たいと存じます。

    

長らく工事中の為、通行禁止となっておりました、

風光明媚で、私の大好きイチオシ散歩コースの、

鯛の浦遊歩道の工事も終わりまして、

海を眺めながら大弁天、小弁天へ向かい、

昭和天皇・皇后両陛下が行幸啓された際の、記念碑がございます休憩所まで、

ゆっくりと潮風と、春の息吹を感じながら散策頂けましたら、

エネルギーチャージ、良きマイナスイオン効果に、繋がるのでは無いでしょうか。

春が近づき、夕陽も大きな日輪を見せながら、ゆっくりと落ちてまいります。

日々自然と共に年月を重ね、今日も生かされ、許され大きな感謝!!

 

年を重ねると、あちらこちらに不具合が出てまいります。

会社の健康診断結果が返って来て、ここ数年出るのは、お腹と溜息ばかりで、

私にもウエストがあったと自覚出来たのは、

何年前までだったでしょうか・・。

明日の命の保障は、誰にもございませんので、

今日が、今がやはり大切となり、『一日一生』。

生きているのでは無く、大いなるものに許されて生かされている身、

いつも心で言い聞かせる言葉です。

・・・こんな括弧の良いこと言っていても、

夜のご褒美、焼酎のお湯割りが手離せない私。

あ~無情!!

睦月によせて・・・。

2021年01月24日
posted by 吉夢 女将

大寒を過ぎ、寒さひとしお身にしみる今日この頃、

皆さまお変わりなく、お過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

 

コロナは世界中の、今まで極々普通に営まれていた日常の生活を一変させてしまい、

当たり前に行っていた、通勤、通学、外食、国内・海外旅行エトセトラ・・・に、

行動の制約や縛りをうみました。

当たり前なんて、実は無いんだよ、

日常は、すべて奇跡の連続なんだと、耳にしたことがございます。

何か事が起きた時、人は当たり前と錯覚して送っていた日々が、

なんと有り難く、かけがえのない物だったかと、気が付くのですが、

私自身も、常にその思いを忘れずにいなくてはと、今回も強く肝に銘ずる思いでございます。

 

先月のブログでも触れましたが、

フロントの女性、元気に家族の待つ中国へ旅立って行きましたが、

まだまだ、中国に入りましても、2週間のホテルでの隔離、

故郷に帰りましても、1週間の留め置きを過ぎまして、

ようやく、ご家族水入らずの生活に戻れるそうで、

この様な所にも、コロナの影響は大きく響いているわけです。

また今月はもう一人、高校を卒業して11年と数ヶ月、

客室係で吉夢を支えて下さった瞳の綺麗なYさんが、

ご友人の紹介で知り合った方と、ご縁が有り、晴れて寿退社となりました。

若い子を抱えているので、この様な事も当たり前なのですが、

やはり入社から、知っておりますので寂しいですね。

客室係さんから廻って来た一言カードに、月並みですが、祈りを込めて、

「・・・幸せになってください・・・。」と、記しました。

この旅館業、就業者の年齢層に大きな幅がございます。

元気で働いて下されば、何歳でなければならないの縛りも、全くございませんので、

お幾つでも、健康でやる気さえあれば、もうもう歓んでウエルカム!なのです。

年を取っても、筋肉鍛えられてお給料貰えて、こんな良い仕事は無い!なんて、

有り難い事言って下さる方も、おいでです。

今までの人生で、思い方受け取り方で、雲泥の差が出ると、私も沢山学び、

そして捨てて行きたいのは、こだわりや頑なな心、

自分の活動の範囲をせばめ、視野を狭くいたします。

それを長い間経験し学び、反省してまいりました。

今年も常に、温かな心、明るく元気になるような言葉かけが出来る様、

更に努めてまいりたいと、年の初めに書き記して置きたいと存じます。

   

ここ数日、夕陽は溜め息が出る程の澄んだ輝きを放って、山へと帰って行きます。

自然は全ての思いを受け入れ、今日も生かされそして許され、大きな感謝!!

 

息子が大学を出まして就職し、赴任先の兵庫で暮らしておりましたが、

退社し、吉夢へ本格的に入る前にと、

昨年7月より、北海道で修業させて頂いておりましたが、

その研修を終え、3月には以前の職場で知り合った、

可愛いお嫁さんを連れて、帰って来る運びとなりました。

 

若い2人が吉夢で、あらたな息吹をもたらしてくれる事を願いつつ、

春の訪れを、待ちたいと存じます。

 

もうすぐ始まりますが・・・

2021年01月08日
posted by 吉夢

1/12からスタートの菜な畑ロード。

本当だったら明日オープニングセレモニーが解さされる予定でした。

緊急事態宣言も出て中止になりましたが、12日のオープンの準備のため菜な畑ロードへ。

今日はチラチラ雪が降る中での作業。

菜の花さん達は皆さんに見てもらいたくて、元気に咲いてくれています。

春待月に寄せて・・・。

2020年12月23日
posted by 吉夢 女将

イルミネーションが、一層美しい季節となりました。

お寒くなりましたが、皆さまお元気でお過ごしでいらっしゃいますか。

 

2020年のお正月には、今年開かれるオリンピック・パラリンピックの話題や、

皆さまもそれぞれ、沢山のご予定がお有りだったのでは無いでしょうか。

私共も、昨年の台風被害等で大変だった思いから、

心機一転「今年は頑張るぞ!!」との強い意気込みで、

臨み迎えた新年でしたが、お隣中国の武漢からのニュースに、

当初は、対岸の火事程度に捉えておりましたが、

あれよあれよという間に、火の粉は飛び火して、

それはあっという間に、全世界に拡大し、

数か月の開店休業状態から、GOTOが始まり、

今度は、バタバタ繁忙状態となり、猫の手も借りたい!となりまして、

何とかして社員さん、特に客室係さん・調理さんにお休みを取って頂かなくてはと、

全館休業日を設けたりと、動きを休める事無く決断し、

何にしましても、コロナに始まり、コロナに振り回された一年でございました。

世界では賛否はございますが、ワクチンの接種も始まっていますので、

来年は、もう少し明るいニュースも聞けるようになるのではと、

同じ状態は長くは続かないと、期待に胸膨らませて迎えたいと存じます。

 

JAXAの希望の星「はやぶさ2号」が、6年の宇宙の旅から帰り、

また次の惑星へと、旅路は続き、

採取したカプセルの中身の砂や試料から、

宇宙の謎が少しづつ、解明されていく事になると思うとワクワクし、

手の届かない遥か遠い星が、少し近くなったと思えるのは、私だけでしょうか。

 

今年一年皆さまから頂戴いたしました沢山のお陰様に、

深くこうべをたれ、来たる年も倍旧のご贔屓賜りますよう、

ひとえにお願い申し上げるものです。

今日も夕陽は辺りをオレンジ色に染め、

透明度の増した水面を輝かせて、山へと帰ってまいります。

起こるすべての事柄を、認め、受けとめ、

今日も生かされ、許され大きな感謝!!

 

3年間フロントで、頑張って働いてくれました女性が、

1月4日をもって、ご両親の待つ中国へ帰られます。

当初は、日本人でも大変な司令塔のフロント業務にきっと驚き、

面食らった事でしょうが、一言の愚痴や泣き言も言わず、

黙々と立派に勤めあげられました。

逢えば別れの時は来ますが、「良く一人で頑張って下さいました!」と、

淋しいですが感謝で労い、送り出したいと思います。

 

先日、たまたま大峰千日回峰行を成し遂げられた塩沼亮潤師を、

テレビで知りまして、20歳のとき、師匠からおくられた、

「おくらず迎えず応じて蔵ぜず」

おくらずとは、過ぎ去ったことをくよくよしてはいけないこと。

迎えずとは、これから来る未来をいろいろ思い悩まないこと。

応じてとは、その時その時に応じること。

蔵ぜずとは、心にしまい置かない、心にとどめ置かないこと。

「どうしてこうなったのか」を追求しても仕方がない、

過ぎ去ったことに対してくよくよしてはいけない。

むしろ、こうなってしまった以上、もう、前を向いて最善をつくしていかなければいけないと。

師走のなにか気ぜわしく、忙殺されるばかりの身に、

闇夜に一点の灯りを見た思いとなりました。

 

恒例の初釜は、お茶室は拝見のみに、

お接待は、椅子をご用意して、ご一服頂けるよう致しますので、

元旦の午後3階夢庵前で、皆さまのお越しを、お待ち申し上げております。

 

皆さまも良いお年をお迎えくださいますよう、

はるか小湊よりお祈り申し上げます。