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吉夢通信

吉夢通信

水無月によせて・・・。

2018年06月27日
posted by 吉夢 女将

紫陽花の美しい季節となり、

今、日本全国がワールドカップで、

寝不足の方、多いのではないでしょうか。

当初盛り上がりに欠けていると思われていましたが、

日本が勝ち進むたびに、俄然テレビも、連日取り上げており、

また世界のスーパースターのナイスプレーは、

見ていても心躍り見入ってしまいます。

  

6月は衣替え、客室係の方達も、明るい着物となり、

季節ごとの模様替えと同じように、

四季のある日本独特の大切な行事のひとつ。

最近は、二部式、作務衣、洋服と、

お宿によりまして、マチマチですが、

重くて、暑い着物を、清々しく着て、お客さまをお迎えする、

先代の会長や社長のこだわりでもあり、おもてなしにも通じると捉えております。

私も毎日、薄い夏の着物に袖を通し、帯を締めますと、

何か心までシャキッと引き締まる思いが致します。

  

3月に吉夢業者会の皆さんと、

鹿児島指宿白水館にお世話になりました折、

帰りしな、女将さんより7月始めに鹿児島で行われる、

「全国女将サミット2018鹿児島」への、お誘いを受け、

平成最後の年、初の参加でお世話になることに致しました。

基調講演は作家 林 真理子女史、

いくつかの分科会では、『働き方改革』を聴講させて頂こうと。

全国の女将さん方にお会いし、

直に日々旅館を切り盛りする中でのお話等、頂戴できたらと、

少々緊張しながらも、意義深い時間を楽しみに参上したいと考えております。

  

梅雨明けまじかを思わせる連日の猛暑日、

大阪地方を襲った地震や最近とみに多い幼児のいたましい事件など、

そんな人間の様々な思いをのみ込むように、

今日も夕陽は静かに、向かいの山へと沈んで行きます。

ひと足はやく、天に願いの通じることを祈り、

今日も生かされ、許され・・、深い感謝!!

  

6月に入りまして、日本の宿 古窯の佐藤洋詩恵女将より、

初出版のご本、『古窯曼荼羅』をご恵贈いただき、

ベットの脇に置き、時間も忘れて読みふけりました。

以前、希望する社員さん方と、社長のお許しを頂いて、

サービス向上を意図した、お勉強を兼ね、古窯さんへお邪魔させて頂きました。

そんなご縁のお陰さまで、毎月「古窯かわら版」を、欠かす事無くお送り下さり、

端から端まで、目を通す楽しみを今も頂いており、

「継続は力なり」を体現し、いつも100選の上位におられ、

何につけ、お手本にさせて頂いております。

    

私も嫁いだ当初、毎日、事務所での会計事務、

社員さんの賄い作り、併せて家族の食事作り、

チェックインとなれば、玄関でのお迎え、

宴会でのスリッパ並べ、売店の助っ人、お客さまへの夜食作り、

身体は大変でしたが、何でも、義母や周りの人の指示通り、

動いていれば良いだけでしたが、

時を経て、はからずもの女将業、

宿を守る、社員さんの生活を守るという悩みも出てまいり、

40代後半、50代と悪戦苦闘の毎日でしたが、

己が変わらねば・・と言い聞かせ、

ほんの少しづつですが、ものの見方、受け止め方を自分なりに変え、

社長はじめ周りの方に許して頂きながら、やっとこ60代を半ばにして、

立ち位置が見えて来た気がしております。

 

幸いにも、義母である会長のお傍で見聞きした経験、

母畑温泉八幡屋の渡邉忠栄会長さんとのご縁が深まり、

今でも変わらぬお付き合いを頂いている、和子女将さんや、

前出の古窯の佐藤洋詩恵女将さん、

私にはかけがえの無い、勿体ない、突出した女将さん方や、

吉夢がご縁となる、様々な貴重なご縁を頂く中で、

ひと様に感謝し、思いをかけ、頂いたご恩を少しでもお返しするという日々が、

でこぼこだらけの私の心を、少しづつ円くして下さっているのだと、

やっと、思えるようになりました。

これからも、置かれた場所に甘んじる事無く、

私なりのお役目を果たして行きたいと、

折につけ祈り願うこの頃です。

(こんかいは、あとがきが随分と長くなってしまい失礼致しました。)