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吉夢通信

吉夢通信

花見月によせて・・・。

2016年04月26日
posted by 吉夢 女将

春の陽もうららかに、花の季節が訪れました・・・が、

熊本県を中心とした地震はいまだ収束の気配すら無く、

被災者の多くの方々のご苦労は、計り知れなく、

東日本大震災の慰霊祭、ほんのひと月前に行われたばかりです。

GWを控えた由布院等、温泉施設は、

キャンセルの電話ばかりと・・・。

5年前のあの時を思い起させられる出来事に、

経験した者として、本当に心が痛む思いです。

  

吉夢では、連休を控え、エレベーター2機の入れ替え工事等、

日頃中々、営業しながらでは追いつかないメンテナンスも、

この際とばかりに、やらせて頂きました。

  

その全館休業の合い間に、

40数名の社員さんと共に、台湾旅行へ行かせて頂き、

お陰さまで無事元気に帰ってまいりました。

  

お天気にも恵まれ、

101タワーのレストランも圓山大飯店も、ディンタイフォンも、

社長が何度か行って良かった所へ、社員さんを連れて行ってあげたいと、

ピックアップして厳選した所でしたので、

旅行業者さんには、随分と我がまま申し上げましたが、

どこもかしこも、本当に美味しく感激のグルメ旅行でした。

それに大きなオマケを頂いたように、

今まで台湾のワーホリの方達を何人か受け入れてまいりましたが、

3人の子達が、宿泊先のホテルにまで来て下さり、

2人の子は、遠い高雄、台南から夜行バスに揺られ、

皆、わざわざお休みを取って会いに来て、

最後は、バスが見えなくなるまで涙で見送って下さり、

何とも言えない・・心根も優しく可愛い子達に、

またまたおばさんは、色々な事を教えられました。

  

新人の女性3名も仲良く過ごせたようで、安心致しました。

今年は近隣の高校を出られた2名と、

岩手県の宮古より、片道5時間を越える土地から、

吉夢で働きたいと、高校3年生の就活で、ネットを見て決め面接等でも、

他の2名の方と同様、ご自分の考えをしっかりお持ちで、

入寮日にはご両親と共に来て下さり、

翌日、特急電車の入る少し前に、階段を走り、ホームに駆け寄り、

お母さまと抱き合い、暫くの別れの挨拶をなさったようで、

それを見ていた幹部さんから伝え聞き、

弱いんですね~!その場面が見て来たように浮び、

ホテルの母は、またもや胸の熱くなる思いと共に、

毎年の事ですが、こちらもしっかりおあずかりしようとの思いを、

強くいたしました。

  

旅行から帰りまして、客室係のお姉さん方、

只今館内ピカピカ運動に、取りかかっています。

日頃見落としがちな、パントリーの整理、整頓。

エアコン、冷蔵庫、窓サッシ、空気清浄器等々、

館内清掃を徹底強化して、

いよいよ28日より営業再開!!

GWにそのまま突入!!

 

『なにはともあれ、接客が一番、不快と思われる従業員が、

一人としていなかった事に、驚きました。

良いチームですね。』と、先日頂きましたアンケート、

何より有り難い々お言葉です。

人は石垣、人は城・・・の旅館業、

お見え下さるお客さまは当然の事ですが、

お助け下さる社員さん、パートさん、出入りの業者さん、

全て鎖のようにつながっており・・・、

それこそ社長が良く申す、「ご縁が命」のお商売、

日々を大切に大切に過ごしてまいります。

  

爽やかな緑の木々を抜ける風に、心癒され、

今日も生かされ・・深い感謝!!

  

  土と草 

かあさん知らぬ 草の子を、

なん千万の 草の子を、

土はひとりで 育てます。

草があおあお しげったら、

土はかくれて しまうのに。

  

  土 

こッつん こッつん ぶたれる土は

よい畑になって よい麦生むよ

朝から晩まで ふまれる土は

よい道になって 車を通すよ。

ぶたれぬ土は ふまれぬ土は

いらない土か。

いえいえそれは

名のない草の お宿をするよ。

         金子みすず 詩集より